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フィンランド語講座

北海道フィンランド協会

Nikka → nakki 余市にて

先日のHeivetinlaakso「地獄谷」の記事の中で予告した、ニッカウヰスキー北海道工場(余市町)訪問の話がまだでした。DSC04891DSC04889

まずは写真を見てください。左はもちろん「ニッカ」(ブランド名)ですが、右は?答えはナッキソーセージ、一般的なソーセージ(makkara)に比べて小ぶりで、日本のウィンナーにちょっと似ています。即興の言葉遊びです。

樽(tynnyri)の背後にも注目

樽(tynnyri)の背後にも注目

帰路は小樽の田中酒造の亀甲蔵にも立ち寄ったので、Jussiのご両親は、札幌のビール博物館、小樽のウイスキー工場、小樽の酒蔵と日本の酒類についてだいぶ学ばれたはずです。

小樽田中酒造「亀甲蔵」にて

小樽田中酒造「亀甲蔵」にて

「試飲」のフィン語はmaistiaisetがいいかな

「試飲」のフィン語はmaistiaisetがいいかな

iso poppoo 大集団

3月下旬から4月上旬にかけ北大留学(半年間)のため来札した留学生5名が、11日の水曜フィンランド語サークルを訪問してくれました。サークル生6名全員が参加、一方なんとフィンランド人ゲストは上記5名に加えて、Silja, Netta, Jussi, Ronja, Mikaの5名、さらにJuhaもSkypeミーティング前に顔を出してくれました。過去最大のゲスト数かな。

新留学生左からKukka, Saija, Anna, Elina, Emmi

新留学生左からKukka, Saija, Anna, Elina, Emmi

水曜サークル生は、自己紹介やフィンランド語学習の動機などがフィンランド語で言え、また、ゲストの基本情報(出身、専攻、誕生日、趣味、好きな食べ物等々)が尋ねられるレベルなので、新しいゲストとの交流に花を咲かせていました。

授業風景

授業風景

Nettaが各人の情報をまとめてくれて大助かり

Nettaが各人の情報をまとめてくれて大助かり

Grönroos palaa! 「緑薔薇」リターンズ!

2015-16年にかけ半年間Turku大学から北大に留学していたMika Grönroos(スウェーデン語っぽい苗字ですが、純粋な?フィンランド人、苗字の意味は「緑薔薇」)君が、勤務先から夏(!)休みを取って4月9日から札幌に遊びに来ています。現在は大学時代専攻でもあった電子工学関連の会社勤務とのこと。Mika Grönroos

半年と短い留学期間ではありましたが、よく授業の手伝いに来てくれたので印象に残っているフィンランド人でした。今回もフィンランド協会の授業だけでなく、北大のフィンランド語入門の授業に来てくれるなど、大いに助けてもらいました。

15日には東北方面へ向かい、まだ見たことのない満開の桜を見てみたいそうです。25日頃フィンランドへ帰国予定。新年度でバタバタしている人達にはうらやましい限りです。

タイトルのpalaaは動詞palata(タイプⅣ「戻る」)の三人称単数形ですが、動詞palaa(タイプⅠ「燃える」)の三人称単数形でもあります。その場合は「緑薔薇が燃えている」という意味になります(そんなことになっては困りますが)。

Helvetinlaakso 地獄谷

月曜日留学生のJussiと来道中のご両親、北大現プロ(現代日本学プログラム)で勉強するSilja, Netta, Julianaと洞爺湖、登別温泉方面へ出かけてきました。

少し元気なく煙を上げる昭和新山に比べ、あちらこちらから煙が上がっている登別の地獄谷の景色は、火山がないフィンランドから初来日のJussiのご両親には印象的な風景だったようです。

Heletinlaakso (登別)地獄谷にて

Heletinlaakso (登別)地獄谷にて

「地獄」はフィンランド語でhelvetti、「谷」はlaakso、「地獄谷」は「地獄」をhelvetin「地獄の」と属格にして(kpt変化に注意!)の複合語Helvetinlaaksoが良いようです。

翌火曜日は余市のニッカウヰスキーの北海道工場他へ行ってましたが、その報告はまた後日。

Jussi君のご両親が水曜サークル訪問

熱心に授業の手伝いに来てくれている北大日本語・日本文化研究生のJussi君が、休暇で札幌滞在中のお母さんのSoileさん、お父さんのTimoさんを授業に連れてきてくれました。左からJussi, Soile, Timo

ヘルシンキの人は若者でなくてもしゃべりが早いですね。生年月日などを早口でおっしゃるのを皆苦労して聞き取っていました。お父さんの職業はkuorma-autonkuljettaja(トラックの運転手)、お母さんはkirjapainon jälkikäsittelijä(印刷所/製本所勤務)と大変長い職業名ですが、このjälkikäsittelijäは説明が大変難しい言葉です。印刷物が届いてから、裁断、製本までを行う仕事とのこと。ぴったりくる日本語の職業名はありますかね。DSC04855

受講生は、Jussiが子どもの頃手のかからないおとなしい良い子であったこと、高校時代の日本留学(千葉県船橋市)に続いて北大留学を果たしたJussiを誇りに思うし、幸せに感じている、というご両親の話にうなずいていました。

noidannuoli「魔法使いの矢」ってどんな病気?

2年前(2016/3/28)に同じタイトルで「Juha君が悩まされてるnoidannuoliって何でしょう?」とこのブログ欄に投稿したものの、答えを提示せずにいたことに気づきました。

noidannuoliは「ギックリ腰」、複合語の前半部分noidanの辞書形noitaは「魔法使い、魔女、シャーマン」の意味、後半のnuoli「矢」はnuori「若い」(形容詞)と間違えやすい/間違えられやすい(特に巻き舌が不完全な方!)ので注意です。

答えに2年かかった割には大した種明かしではなかったですが、個人的にはすっきりしました。他の言語では「ギックリ腰」はどう言うのかちょっと興味が湧きました。

真狩へ Makkariin!

先週の大滝行の帰路、Siljaから真狩行きの希望が出ました。真狩村は演歌歌手細川たかしの出身地として知られる村。しかし村には用事はなく、村境の道標を見るだけで十分とのこと。皆さん、Siljaが何を期待しているかわかりますか?makkari

makkariはmakuuhuone(寝室)の口語、これで写真中のSiljaのゼスチャーの意味も分かるでしょ。makuuhuone「寝室」は格変化すると長くなります。たとえば「寝室」はmakuuhuoneeseen。口語ならmakkariinと短くて済みます。

ちなみに同じ「マッカリ」でもmäkkäriはハンバーガーチェーンの「マクドナルド」のスラング。「マクドナルド」はmäkkäriinとなります。

Seikkailu hattivattien luolaan ニョロニョロの洞窟への冒険

5日~6日にかけ、フィンランド人学生のリクエストもあり、運転手として伊達市大滝区へ出かけました。

サウナのドアが開くように除雪するのに一苦労

サウナのドアが開くように除雪するのに一苦労

温泉好き女子が多かったので、行きは支笏湖畔の丸駒温泉に入浴、同じ日の晩にはフィンランドサウナにも入りました。

6日はいつもお世話になっているフィンランド協会理事の藤田さんの案内でニョロニョロの洞窟へ。スノーシュー(かんじき、lumikengät)を履き、見学時間も含めて2時間程度の冒険です。

DSC04824

もともとはアイヌの祭祀に使われていたと考えられる洞窟だそうです。私は2回目の訪問でしたが、他のみんなは初めて。洞窟内の水分と冷気が作り出す造形にしばし見とれていました。藤田さん、案内ありがとうございました。今回も大満足の大滝行でした。

洞窟の天井

洞窟の天井

洞窟の下部

洞窟の下部

 

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suklaa チョコレート

旧留学生が送ってくれたチョコレート(写真1)を火曜初級コースの皆さんと食べてみました。私はチョコはそれほど好きではないのですが、この「70%ココア」、大人の味でなかなかおいしかったです。
ココア70%チョコ
最近食べたフィンランドチョコではPandaブランドのブルーベリー(mustikka)が入ったもの(写真2)がおいしかったです。
Pandaブランドブルーベリー入りチョコ
フィンランド製ではありませんが、先日北欧旅行し、スウェーデンみやげにノーベル賞のメダル型のチョコ(写真3)を買ってきてくれた木曜中級コースのSさん、センスいいですね~。これは本当においしくて、またインパクトのあるお土産で皆の絶賛を浴びました。金紙?ではなく、薄い二枚合わせの金属の中にチョコレートが入っていました。
ノーベル賞メダル型チョコ(スウェーデン製)
チョコレートはsuklaa、カカオ・ココア(原料・飲料とも)はkaakaoです。suklaata, kaakaota-taのついた単数分格形で使うことが多い単語です。

自業自得

先日の水曜上級サークルのあと、久しぶりに授業のゲストとして来訪したフィンランド人留学生3名に誘われてカラオケに行ってきました。Jussiは大好きな浜崎あゆみ&英語曲を、NettaはこれもファンのBUCK-TICKを中心にさらには日本語歌謡曲のレパートリーを増やす活動(?)を、ちょっと控えめで日本語特訓中のRonjaは後半になって英語曲を他の二人と一緒に歌っていました。私は・・・内緒です。楽しかった!

カラオケではアルコールなしのコースだったのですが、その前の立ち飲み屋でちょっと飲みすぎたのか翌日は少々頭が重たかったです。その時浮かんだのが前日の授業で話題になった、
Mitä saa sitä tilaa.
という言い回し。「注文する(tilata)ものを得る(saada)」、すなわち自業自得ということです。似た意味でフィンランドらしいのは、
Niin metsä vastaa kuin sinne huudetaan.
「(そこへ=森へ)叫んだように森が返事してくる」という表現。vastaaは「答える、返事する」(vastata)の三人称単数形、huudetaanは「叫ぶ」(huutaa)の受動形現在です。

最初は「因果応報」と訳していたのですが、さらに似た表現、
Niin makaa kuin petaa.
「(意訳)ベッドメイキングを[きちんと]すれば[気持ちよく]横になれる」(makaaは「横たわる」(maata)の三人称単数形、注意!)などは「テスト勉強をしなかったおかげで点数が悪かった」際などにも使うとのことだったので、「自業自得」を採用しました。