ブログ | フィンランド語講座
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フィンランド語講座

北海道フィンランド協会

hamsteri ハムスター

皆が寝静まった頃活動開始!

ペット(lemmikki、あるいはlemmikkieläin)を飼わなくなって久しいのですが、お正月に合わせて遊びに来た妹の子どもたちのハムスターがまだ居候しています。

名前は「おもちちゃん」、餅はriisikakku(riisi「米」+kakku「ケーキ」、英語ならrice cakeと2語になりますかね)、なかなか上手く名付けたものだと感心しています。

ハムスターはドイツ語のhamstern(フィンランド語ならrohmuaminen「溜め込むこと」)が語源のようです。実際フィンランド語でもhamstrataという動詞(初級以上の方、タイプⅣの動詞です)があり、特に不景気や何かが欠乏している時に溜め込むという意味です。外来語由来の動詞だからですが、子音が4つも続くのは珍しいですね。そしてそのようにあまり意味なくいろいろ溜め込む人を、比喩的にhamsteri、あるいは「hamstrataする人」の意味でhamstraaja(-jAは「~する人、する道具」の意味)と言うそうです。

外来語は-i終わりのことが多いことにお気づきの方も多いと思いますが、複数の格変化がちょっとややこしく、複数分格はhamstereitaかhamsterejaと2種(前者の方がポピュラーか)、複数属格はhamstereiden, hamstereitten, hamsterienと3種もあります。単数変化は簡単で、2匹のハムスターならkaksi hamsteria辞書形+単数分格のサイン-aです。

puolukkahillo コケモモジャム

田舎道の日当たりの良い路肩に群生するpuolukka

Hyvää uutta vuotta! 明けましておめでとうございます。どのくらいの方がこの「ブログ欄」を見てくださっているのか見当もつかないのですが、前回投稿してから1か月位空いてしまいました。今後はもう少し頻繁に話題提供したいと思います。

コロナ禍の中、買い物はできるだけ1か所でまとめ買いするようにしているのですが、特定の店舗にしかない品物がたまにあり、数軒掛け持ちを余儀なくされることがあります。

私は甘いものにはそれほど執着がないのですが、ジャムはたまに食べます。といってもあまり甘すぎるジャムは好きではないので、たまにコケモモジャムpuolukkahillo (puolukka「コケモモ」+hillo「ジャム」)を買います。ところがコケモモジャムはあまり人気がないのか、近くのLスーパーにしか置いていません。

私のジャム瓶が、お正月遊びに来ていた妹の子どもたちに食べられて空っぽになってしまったので、昨日Lスーパーに買いに行きましたが、なんと、コケモモジャムの姿が見当たりません。どうやらLスーパーでも置かなくなってしまったようです。少し離れたA系の大きなショッピングモールの中のスーパーにはなかったはずと思いつつ、未練がましく確認しに行きましたが、やはりありませんでした(この大手スーパーの私が行く店舗は、私が好きな生のディル(tilli)も置かなくなってしまい、がっかりしています)。

コケモモはやはり人気がないのでしょうか?何年か前に空知地方のお菓子屋さんから「コケモモ羊羹を試作してみたのだが試食してもらえないか」と依頼があり、フィンランド人と一緒に試食した記憶がありますが、あのコケモモ羊羹、商品化されたのだろうかと急に気になり始めました。

päästäinen トガリネズミ

トガリネズミいろいろ

(左から)オオアシトガリネズミ(以下T)、バイカルT、ヒメT、
トウキョウT

お世話になっている方が、世界最小の哺乳類(nisäkäs)の一つ、トガリネズミの著名な研究者なのですが、その方が中心となって行われた北大博物館のトガリネズミの展示を先週末見てきました。トガリネズミの中でも最少の部類に入るトウキョウトガリネズミ(名前には「東京」と入っているが、日本では北海道にのみ生息だそうです)の体重はなんと1.5-1.8gだそうです。

「ネズミ」と名前にあるものの、トガリネズミはむしろモグラ(kontiainenあるいはmaamyyrä)に近い仲間だそうです。フィンランド語でも正式名称のpäästäinenの他に、nokkahiiri(nokka「くちばし」+hiiri「マウス、ネズミ」)と呼ばれるのは日本語と同じですね。

ヤツメウナギ(nahkiainen)に「ウナギ」という言葉が入っていても、生物学的にウナギ(ankerias)とは大きく異なる例も合わせて思い出しました。

ケージに入った生きたトガリネズミの展示もありましたが、写真NGでしたので、売店で買った缶バッジでどんな姿かご確認ください。

Fjodor Dostojevski (1821-1881) ドストエフスキー

博物館最寄りの地下鉄駅近くに立つ銅像と
Dima(ドミトリーの愛称の一つ)

今年はロシアの文豪ドストエフスキーの生誕200周年、11月11日生まれということもあって、最近さまざまな記念行事が国内外で行われ、再度この文豪に光が当てられているようです。

私はドストエフスキーは、「罪と罰(Rikos ja rangaistus)」と「カラマーゾフの兄弟(Karamazovin veljekset)」くらいしか読んでいませんが(もちろん日本語で)、なぜか数年に一度、しかも忙しい時に、「カラマーゾフの兄弟」を無性に読みたくなる時があります。

昔はドストエフスキーには全く興味がなかったのですが、ロシアのカレリア共和国で知り合い、その後サンクトペテルブルクに引越したドミトリー(奇しくも「カラマーゾフの兄弟」の長男と同じ、とはいえロシアではポピュラーなファーストネーム)に「罪と罰」の舞台の一つ、主人公のラスコーリニコフが老婆を殺害したアパート(と信じられている場所)に連れて行ってもらってからとても興味が湧き、同じサンクトペテルブルク滞在中に、ドストエフスキー文学記念博物館(文豪が最後を過ごしたアパート)も訪れました。あれからもう10年以上経ちました。サンクトペテルブルク(フィンランド語でPietari)はまた訪れてみたい街です。

ensilumi 初雪

tarhaneilikka(11月25日朝)

いよいよ札幌にも雪(lumi)の季節がやってきました。日本気象協会によれば札幌の初雪は今月19日だったそうですが、私がひらひら舞う雪片(lumihiutale)をたくさん見たのは24日、朝我が家の小さな庭がうっすらと雪で覆われていたのが翌25日、そして今日の早朝は霰(rae)やみぞれ(räntä)も降ったようで、家の周りは3-5cmくらいの雪やみぞれに覆われています。

5月の母の日の後、鉢から庭に植え替えられていたカーネーション(neilikka:ナデシコの類)の小さな花がうっすらと雪に覆われた庭で咲いている姿がなんとも不思議でした。ちなみにカーネーションは親孝行の妹から母への贈り物でした。

neilikkaにはスパイスのクローブ(丁子、丁字)の意味もあるので、区別するためにそれぞれ前にtarha(庭)、mauste(スパイス)をつけて、tarhaneilikka、mausteneilikkaとすることもあるようです。

muki マグ(カップ)

残念ながら作品撮影NGでした

先週末、札幌芸術の森の工芸館に展示されている木曜中級コースの柴田祐子さんの作品を見に行きました。悪天候の夕方でしたが、週末で、コロナ感染状況も少し落ち着いていたこともあってか、晩秋のエリア散策も兼ねてのお客さんが結構いました。

柴田さんの金工も相変わらず素晴らしく、目の保養になっただけでなく、他の芸術家の方のテキスタイル、陶芸、木工、ガラス工芸などの作品、それからさまざまな素材で作られたマグカップの展示「マグカップの森」があり目を引きました。ここでも柴田さん制作の銅製のビアマグに惹かれました。臨時収入が入ったらぜひ自分へのご褒美に購入したいものだと真剣に購入を考えています。展示は来年1月中旬まで行われています。

マグはフィンランド語でmuki、テキストsuomea suomeksi 1のs165にも載っている典型的な借用語です。「典型的」というのは:
①フィンランド語ではgの音で終わる語はなく、またgの音を単独で使うことはない(Helsingissä「ヘルシンキで」のようにngの子音の連続としてはたまに現れますが)ので、英語のgの音はフィンランド語ではだいたいkになっています。他の例としては、「虎」tiger→tiikeri、「ギター」guitar→kitaraなどが挙げられます。
②フィンランド語は子音終わりが多いゲルマン語系の言語から借用する時には母音、特に-iをつけて借用することが多いのです。

愛用のマグ(Marimekkoのhauki「キタカワカマス」)

このような成り立ちから成立したmuki、借用語なので、kpt変化(ここではk:Φ[消える])を起こしません。したがって「マグの」(単数属格)はmukin、「たくさんのマグ」はmonta mukia(単数分格)かpaljon mukeja(複数分格)とkが保持されたままとなります。複数分格形が少し難しいかもしれませんね。

 

krysanteemi 菊

11月3日実施、当協会主催の「みんな大好き!マリメッコ」のイベントが成功裏に終わってほっとしています。当協会では初めてのハイブリッド(対面とオンラインの組み合わせ)イベント、かつ2年越しの企画ということで、担当の理事・応援スタッフの皆さん、お疲れさまでした。

市内中心部の会場に向かう際に地下街オーロラタウンで菊の展示を見ました。コロナ禍のせいで小規模な展示となっていますが、様々な大きさや色、形状をした菊が並んでいる様はなかなか壮観でした。初雪(ensilumi)を待つ季節ですが、まだ秋(syksy)なんだと感じさせてくれる展示でした。

菊はkrysanteemi、後舌母音のa、前舌母音のy、中立母音のeとiが混ざった、「母音調和」に反している語です。このような際には格変化させる際に、ウムラウトのついたäを使うか、ついていないaを使うのかがちょっとした問題になりますが、結論からいうと後者になります。したがって「たくさんの菊」はmonta krysanteemia(単数分格)かpaljon krysanteemeja(複数分格)です。

菊というと、数年前カップルで札幌大学に留学していたEssiとManneが、我が家に遊びに来る前に寄ったスーパーの花屋で、うちの母への土産として白菊を買おうとしてるのを、説明の上思いとどまらせたことを懐かしく思い出しました。

ukonhattu トリカブト

国立アイヌ民族博物館のエゾトリカブトの展示

物騒なタイトルですが、こういういきさつです。今週火曜日に来道中のオルパナ駐日フィンランド大使夫妻に随行して白老町のウポポイ(民族共生象徴空間)を訪れる機会があったのですが、そこでアイヌの人たちは狩猟の際にトリカブトの毒を使っていたという説明があり、そういえばトリカブトはフィンランド語でなんだっけ、10年くらい前に札幌の八剣山の麓で見かけた時に留学生に聞いた覚えが、でも忘れてしまった、と考えていた時に、一緒にいたSiljaがトリカブトはukonhattu(ukko「おじいさん」の+hattu「帽子」)だよとちょうど切り出してくれたので、思い出したという次第です。

キンポウゲ科トリカブト属のトリカブト(学名:Aconitum)は英語ではたとえばmonkshood(「僧侶のフード(かぶりもの)」)のように呼ぶそうですね。「毒」はmyrkky、「有毒な、毒のある(形容詞)」はmyrkyllinenと、どちらも発音しずらい単語ですが、知っていると便利な語だと思います。

epäonnistumisen päivä 失敗の日

なぜ10月13日か、また、どれほどポピュラーなのか確かめていないのですが、2010年から10月13日はフィンランドでは(kansallinen) epäonnistumisen päivä「(国民の)失敗の日」になっているそうです。

失敗を恐れずそれを受け入れる文化の創造、そして、人生のあらゆる分野で失敗から学ぶことができることを再確認する、といったことを目標に学生中心の若い世代が考え出した日のようです。

長靴やケーブル製造から携帯電話の最大手にのし上がり、凋落と我慢の時期を乗り越えて現在でも携帯端末や通信設備分野でがんばっているノキア社のことが思い出されました。

epäonnistumisenは動詞epäonnistua「失敗する」の動名詞epäonnistuminenの属格(「~の」)、epä-は英語だとun-、日本語だと「非~」、「不~」に相当する接頭語です。したがって動詞onnistuaは「成功する」です。テキストsuomea suomeksi 1で勉強されている皆さんは、動名詞については17課で勉強します。

写真はsuomalaisia viisauksia「フィンランドの知恵」から、写真に充てられたことわざはSe on eteenpäin, vaikka nenälleen kaatuu.大意は「鼻から倒れても、前には進んでいる。」

nitoja ホチキス、ホッチキス、ステープラー

先月のsorkkarauta(バール)に引き続き、ホチキス/ホッチキス(社名由来の名称だそうですね)、あるいはステープラーがフィンランド語で何だったか、また忘れてしまいました。一瞬klemmariという語が浮かんだのですが、写真左にあるようなクリップであることにすぐ気づきました。

この道具はnitoja、nitoa「綴じる」という動詞をベースに、「~する人、~する道具」を表す-jaを加えた語です。ホチキスを思い出したついでにホチキスの「針」はなんて言うのか調べてみました。nitomanasta(nastaは画鋲のような「鋲、ピン」)、 nitomasinkilä(sinkiläは「ステープル、U字型の留め具」)、 nitomahakanen(hakanenは「フック、留め金」)といった語があるようですが、nitomanastaがいちばん一般的なようです。「千本のホチキス針」ならtuhat nitomanastaa単数分格ですが、普通は何十本、何百本あるかわかりませんから、「たくさんのホチキス針」はpaljon nitomanastoja複数分格になります(monta nitomanastaaも可)。

一方「クリップ」ですが、paperi「紙」+動詞liittää「~を結びつける」に由来するliitin(-inは道具を表す)を合体させたpaperiliitinというのがフィンランド語っぽいですが、もっぱらスウェーデン語由来のklemmariを使っていると思います。「2個のクリップ」はkaksi klemmaria単数分格ですが、複数分格は2つの形を持っており、「たくさんのクリップ」は通常はpaljon klemmareitaですがklemmarejaという語形も存在します。煩雑であればmonta klemmariaももちろんOKです。