maailman onnellisin maa 世界で一番幸せな国
先週末の国際連合(YK=Yhdistyneet kansakunnat)の世界幸福度報告の中で、フィンランドが4年連続「世界幸福度ランキング」1位に輝きましたね。関係者としては嬉しい限りですが、当のフィンランド人たちはそんなに自慢することも意識することもなく、「フィンランドに生まれたのは宝くじに当たったのと同じくらい幸運だ」と考えながらも、税金の高さや政府のやり方に結構文句を言っています。
「世界で一番幸福な国」はさまざまな指標を数字化したものを基にランキングをつけているようですが、私は正直その順位、指標や点数化にはあまり興味はありません。むしろフィンランドを含めた北欧5か国がなぜ常に上位にランキングしているのか、その背景となるものにとても興味があります。先週金曜日のHIECC主催のオンラインセミナーで、ヘルシンキ在住のフィンランド日本協会副会長の下村有子さんがおっしゃっていましたが、他者や政府に対する「信頼」度の高さが、少なくともフィンランドでは平時でも、そしてこのコロナ禍のような事態の中でも、強くブラスに働いているように感じます。
フィンランド語のネタで締めくくりましょう。「幸せ(名詞)」はonni、「幸せな(形容詞)」はonnellinen、そしてその最上級はonnellisinで最後の-inがフィンランド語では形容詞の最上級のサインとなります。これは早ければ1年後くらいに木曜コースの皆さんがテキストsuomea suomeksi 2の12課と13課で学ぶことですが、英語と違ってフィンランド語は形容詞の最上級-inからさらに単数14格、複数15格に理論上は格変化しますので、英語の比較表現に比べると圧倒的に難しく、テキストでもずいぶん後になってから学習することを余儀なくされる一つの要因となっています。
「世界」はmaailma、maaは最初「国」の意味で多くの学習者が習う語ですが、ここでは「土地、地面」。一方ilmaは「空気」ですから、フィンランド語の「世界」=「土」+「空」という構成ということになります。