「フィンランドの子どもの育ちと教育、暮らし」講演会
北海道フィンランド協会の主催・後援行事ではありませんが、チラシにあるようなイベントが今月24日に開催されます。私はテーマそのものにそれほど関心はないのですが、講師が日本フィンランド協会編の「日本語フィンランド語辞典」の編纂者の一人ということで、どういう方か、ちょっと興味があるので参加の申し込みしました。申し込みは20日(金)までです。
北海道フィンランド協会の主催・後援行事ではありませんが、チラシにあるようなイベントが今月24日に開催されます。私はテーマそのものにそれほど関心はないのですが、講師が日本フィンランド協会編の「日本語フィンランド語辞典」の編纂者の一人ということで、どういう方か、ちょっと興味があるので参加の申し込みしました。申し込みは20日(金)までです。
6月に入り札幌も良い天気が続いていますね。今日は30℃超えとか。昨日のひどい黄砂(Aasian pöly「アジアの埃」, keltainen pöly「黄色い埃」, keltainen hiekka「黄色い砂」, keltainen tuuli「黄色い風」など色々な呼び名があるようです)は、爽やかな札幌の初夏には似合わない飛来物でしたが…
雲一つないような好天をあらわす「日本晴れ」はあまり使わなくなってしましましたが、同じ意味を表すフィンランド語のSää on kuin morsian.「天気は花嫁のようです。」は結構使うそうです。
「花婿・新郎」のsulhanenと一緒に「花嫁」を表すmorsian、そしてこの言い回しをぜひ覚えてください。
6月1日~3日は北大祭でした。私はあまり混雑(tungos)が好きではないので、北大祭の時期はキャンパスへは出向かないことが多いのですが、フィンランド人留学生がlohikeitto(lohi「サーモン」+keitto「スープ」)の屋台を出店していると聞いたので、土曜日に出掛けました。
好天のおかげで会場は大賑わい。そして北大のメインストリートと北12条のイチョウ並木の交差点の近くの立地条件の良い場所で、客寄せをやっている留学生のSaijaの姿を、そしてテントの中にJussiの姿を認めました。
久しぶりのlohikeitto、フィンランド料理には欠かせないディル(tilli)が入っていないのは残念でしたが、久しぶりに私の好きなフィンランドの味を楽しみました。ディルは大きなスーパーでないと売っていないし、とても高いですものね。
料理はほとんどやりませんが、夏至祭や農作業でお世話になっている伊達市大滝区では、サーモンスープやボルシチを現地で収穫した野菜で作る時もあります。サーモンスープは北大の国際本部にいるJuha君のおばさんのレシピで作っていますが、いつかご紹介したいと思います。
「シンパンッシ」、さて何でしょう? 先週の初め札幌円山動物園で、飼育係の不注意からもう少しで檻から脱走しそうになった我々の親戚筋です。
フィンランド語は「ジ」、「ジュ」といった音がないので、これらの音が入った外国語は、sやkの音などを使って借用することが多いです。他の例としてはkirahvi(キリン、英語ではgiraffe)とか。子音で終わることが多いゲルマン語系の語を外来語として取り入れるときは-i終わりのことが多いのも、知っておくとよいでしょう。
フィンランド語はtsで表される「ツ」の音はありますが、これはフィンランド人にも発音しずらい音のようで、入門~初級の方もご存じのmetsä(森)やseitsemän(7)なども、前者は「メッタ」、後者は「セイッテマン」あるいは「セイヒテマン」のように発音している人が結構います(方言の影響も大)。
火曜中級コースで勉強されている9名の方が、入門~初級用テキストHyvin menee 1(「調子いいよ1」)を4月24日修了されました(2名の方が所用のため欠席)。Onneksi olkoon!
多くの方が、入門・初級クラスでの2年間の勉強と、今年度に入ってからの3回の中級コースでの授業(計83回)で一つのテキストを修了させたことになります。このテキストはフィンランド在住の外国人向けのテキストなので、指導する側としてもなかなか使いにくいテキストでしたが、昨年度の卒業生(現在上級コースで学ばれている皆さん)に続いて修了者を出すことができ、大変うれしく思っています。
GW後は新テキストsuomea suomeksi 1の21課から再スタートです。こちらのテキストは途中からということもあり、2018年中の修了を目指します。
授業には6名のフィンランド人ゲストが駆けつけ、修了者を祝福するとともに、修了証授与後の茶話会で受講者と交流を深めました。
4月はフィンランド語のコースでも新入生を迎える季節。フィンランド語の発音に関してはいわゆる「巻き舌」ができなくて苦労される人が多いようです。
Rは「巻き舌」とはいうものの、「ふるえ舌」とか「たたき舌」という用語を使った方が良いのかもしれません。Rができない人は舌をこわばらせて内側へ巻き込もうとしますが、実際は舌は柔らかく使い、先端がブルブルと震えるイメージです。
Rは、TやDと音を作る場所が近いので、逆にこれらの音がRを誘発しやすいとされています。私がお勧めしてる方法は、風呂の中や寝る前など、リラックスした場面で「とろろこんぶ」、「さっぽろみそラーメン」などのラ行音を巻き舌で繰り返し言ってみるというものです。フィンランドでもRができない子どもは当然いますが、RとLで意味が変わってくることがときどきあるフィンランド語では、巻き舌ができないのは大きなハンデとなります。小学校に上がる前には矯正するのですが、kirja(「本」)、vasara(「ハンマー」)のような語を発音できるようにするために、kidrja, vasadra のようにRを誘発する音を前に加えて練習させたりします。
Rがすでに発音できる人は、逆にLも巻き舌で発音してしまう傾向にあるので注意です。またフィンランド語はLLと二個続く場合が結構ありますが、私の経験ではLの長さが足りない人が多いです。心配な方は、illalla(「晩に」)のような単語でLが十分長く発音されているか(発音をカナで書くのはあまり好きではないのですが「イッラッラ」が近いでしょう)、先生やネイティブの方にチェックしてもらってください。
「RとLが単語の中で近い位置にあると大変発音しにくい」ということを授業で取り上げたところ、ゲストに来ていたJussiのお母さんのSoileが写真のようなリストを残していってくれました。判読できますか?下に小文字で再掲し、主な意味を併せて記します(/は複合語の切れ目) 。RとLの区別をしっかりつけるにはよい練習材料となる語群です。これも先生やネイティブにきちんと発音できているかチェックしてもらうと良いでしょう。
parillinen 偶数の
perillinen 相続人、後継者
pikku/rilli 小指(=pikku/solmi)
pirullinen 悪魔的な、とても不愉快な
broileri ブロイラー
pulveri 粉末、火薬
pilleri 錠剤、ピル (参考:pilari「柱、支柱」)
rikollinen 犯罪の、犯罪者
今週は授業にゲストで来てくれたSiljaとNettaにいろいろ面白い表現を教えてもらいました。
Nyt (sinä) pistit pahan! pistitは動詞pistää(「突く、刺す」)の過去形、 pahanはpaha(「悪い、邪悪な、ひどい」等々)ネガティブなイメージの語の単数対格(属格)形(「~を」)ですが、「いい質問ですね、いいところを突いてきましたね」といった意味だそうです。
悪いところを刺すのだから「痛いところを突いてきますね!」という意味かと思いましたが、そうではなく、たとえば、
Mikä on (sinun) japanin kielen lempisanasi?「あなたの好きな日本語の単語は何ですか?」
のような、ちょっと答えるのに考えが必要な、でも良い質問に対してよく使うそうです。
先週は北海道大学の春学期のフィンランド語入門授業が始まり忙しい1週間でした。北大のフィンランド語入門講座は2006年スタートなので、いつの間にか担当してから10年以上経ちます。
北日本では大学レベルのフィン語講座は北大でしか開設していないので、例年初回授業には45~70名程度が来てくれます。今年はなんと授業後にフィードバックを提出してくれた人が82名!昨年度秋学期に授業がなかったことも影響しているかもしれませんが、当初の70名収容の教室から授業したこともない大講義室へ急遽移動、何とか受講希望者を収容することができました。
配布プリントも70部しか準備していなかったので、オリエンテーションのあとゲストとして参加してくれたJuha, Silja, Ronja, JussiそしてMikaにフィン語と日本語で自己紹介をしてもらい、その間隙を縫って追加コピーをしてきました。助かったー。
最大30名までを受け入れる授業になっているので、この大集団は抽選で減らされることになります。正直、20人を超えてしまえば何人来ようがあまり関係ないので、グンと受講生が減らされてしまうのはちょっと残念。
先日のHeivetinlaakso「地獄谷」の記事の中で予告した、ニッカウヰスキー北海道工場(余市町)訪問の話がまだでした。
まずは写真を見てください。左はもちろん「ニッカ」(ブランド名)ですが、右は?答えはナッキソーセージ、一般的なソーセージ(makkara)に比べて小ぶりで、日本のウィンナーにちょっと似ています。即興の言葉遊びです。
帰路は小樽の田中酒造の亀甲蔵にも立ち寄ったので、Jussiのご両親は、札幌のビール博物館、小樽のウイスキー工場、小樽の酒蔵と日本の酒類についてだいぶ学ばれたはずです。
3月下旬から4月上旬にかけ北大留学(半年間)のため来札した留学生5名が、11日の水曜フィンランド語サークルを訪問してくれました。サークル生6名全員が参加、一方なんとフィンランド人ゲストは上記5名に加えて、Silja, Netta, Jussi, Ronja, Mikaの5名、さらにJuhaもSkypeミーティング前に顔を出してくれました。過去最大のゲスト数かな。
水曜サークル生は、自己紹介やフィンランド語学習の動機などがフィンランド語で言え、また、ゲストの基本情報(出身、専攻、誕生日、趣味、好きな食べ物等々)が尋ねられるレベルなので、新しいゲストとの交流に花を咲かせていました。