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フィンランド語講座

北海道フィンランド協会

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nen-päätteisistä paikannimistä -nen終わりの地名について

先週の木曜中級、金曜サークルでは-nen終わりの地名を話題にしました。-nen終わりの名字がたいへん多いことをご存知の方も多いと思いますが、-nen終わりの地名はそう多くはありません。そのかわりに難しい格変化をするものが多いです。

まず押さえておきたいのは、多くの-nen終わりの地名が複数変化するということです。興味がある方は所在地を地図で確認してもらえればと思いますが、北オストロボスニア地方のOulainen市、ピルカンマー地方のスパで有名なIkaalinen市、ヘルシンキの中のSörnäinen地区などは、「~へ」、「~に」、「~から」と言う時、複数でS系の場所格で変化します。つまりOulaisiin, Oulaisissa, Oulaisista、それからIkaalisiin, Ikaalisissa, Ikaalisista、そしてSörnäisiin, Sörnäisissä, Sörnäisistäです。同じ複数変化でもL系の場所格で変化する地名もあります。人口4千人を切る中央フィンランドの小さな自治体Uurainenは、Uuraisille, Uuraisilla, Uuraisiltaと変化します。またこれらの地名は「~の」の形をとる時、複数属格になります(ss1最後の27課で履修)。-nen終わりの複数属格は-sten(第2属格)が-sien(第1属格)より好まれますから、Oulainen市はOulaisten kaupunkiとなります。

第8代大統領Urho Kaleva Kekkonen(在任1956-82)

上記に反して単数変化をするのが、民族音楽祭で有名な中央オストロボスニア地方の小さな自治体Kaustinenで、Kaustiselle, Kaustisella, Kaustiseltaと変化し、カウスティネン町はKaustisen kuntaと単数属格になります。町外の人はKaustisille, Kaustisilla, Kaustisiltaのような複数変化をさせている人も多いようです。

私の旧友のJussiが住んでいるピルカンマー地方のRuovesi町にはUrho Kekkonen大統領の名字と同じKekkonenという集落があり、この地名もKaustinen同様Kekkoselle, Kekkosella, Kekkoseltaと変化します。昔は郵便局があり、ケッコネン大統領の信奉者やファンがKekkonenの消印を求めに来たり、ハガキを投函しに来たと聞きました。